サマリー
◆【10連休】5月は特殊要因である10連休の影響に留意が必要だ。連休前の4月に機械受注や輸出入が前倒しされたことで5月には反動減が見られた一方、個人消費では連休による押し上げ効果が見られた。
◆【企業部門】5月の輸出数量は、米国向け、EU向け、アジア向け全てで前月から減少した。10連休前に輸出の前倒しがされたことからの反動減の影響を除いても弱い結果であり、世界経済の減速や米中貿易摩擦による外需の減少が顕著となった。一方、機械受注は単月では減少したものの、水準は堅調だと言えよう。鉱工業生産指数は自動車工業などにけん引され、2ヶ月連続の上昇となった。
◆【家計部門】5月の個人消費は10連休特需を受け、底堅い結果となった。家計調査の内訳を見ると「光熱・水道」の支出が増加しており、家で過ごす休日が増えたことが好調さの要因となった。実質賃金(共通事業所ベース、大和総研試算)は前年比+0.3%とプラスに転じた。就業者数は2ヶ月連続で前月から減少したが、5月の減少は振れの大きい自営業主・家族従業者の大幅減によるもので、過度な心配は不要だろう。
◆【四半期指標】2019年6月日銀短観では、大企業製造業の業況判断DI(最近)は悪化したものの、大企業非製造業の業況判断DI(最近)は小幅ながら改善した。業況判断DI(先行き)は、業況判断DI(最近)とは対照的に、大企業製造業の悪化が止まる一方、大企業非製造業は大幅な悪化が見込まれている。2019年度の全規模全産業の「設備投資計画(含む土地、ソフトウェアと研究開発投資額は含まない)」は前年度比+2.3%となった。6月時点での前年度比水準としては、2018年度や2017年度の計画よりは低いが、景気の循環的な底付近にあった2016年度の計画よりは強いといった塩梅だ。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
熊谷亮丸の経済・金融 Foresight 高市政権の成長戦略、骨太の方針で実質賃金は本当に増加するのか?
①時間あたり労働生産性の引き上げ、②1人あたり労働時間の増加、の2点が1人あたり実質賃金の増加に向けたカギ
2026年06月25日
-
生成AIシミュレーションと金融経済分析
応用研究事例から考えるメリットと注意すべき特性や課題
2026年06月23日
-
2026年5月全国消費者物価
エネルギーのマイナス幅縮小も、食料等の非耐久財の伸び率は縮小
2026年06月19日
最新のレポート・コラム
-
米国:AI活用は続くが、「選別」も本格化へ
「選別」は過剰投資を抑制も、信用リスク・資産価格への波及に注意
2026年06月25日
-
熊谷亮丸の経済・金融 Foresight 高市政権の成長戦略、骨太の方針で実質賃金は本当に増加するのか?
①時間あたり労働生産性の引き上げ、②1人あたり労働時間の増加、の2点が1人あたり実質賃金の増加に向けたカギ
2026年06月25日
-
デジタルアイデンティティ・デジタルクレデンシャルをめぐる取組みと実装技術の論点整理(第2部/全3部)
欧州4カ国と日本のデジタルID基盤・ウォレット構築の比較
2026年06月25日
-
主要国経済Outlook 2026年7月号(No.476)
経済見通し:世界、日本、米国、欧州、中国
2026年06月24日
-
米国:AIが変える人材需要—中堅・シニア優位も、その持続性は「?」
2026年06月24日
よく読まれているリサーチレポート
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
-
コーポレートガバナンス・コードの改訂案が公表
本質的な取組みと丁寧なエクスプレインが期待される
2026年04月27日
-
第229回日本経済予測
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年05月25日
-
変革迫られる学校法人の資産運用
AOP対応は、少子化・インフレの荒波を乗り越えるための第一歩
2026年05月07日
-
日本経済見通し(2026年4月)
中東情勢緊迫による景気下振れリスク上昇で4月利上げは見送りか
2026年04月21日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
コーポレートガバナンス・コードの改訂案が公表
本質的な取組みと丁寧なエクスプレインが期待される
2026年04月27日
第229回日本経済予測
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年05月25日
変革迫られる学校法人の資産運用
AOP対応は、少子化・インフレの荒波を乗り越えるための第一歩
2026年05月07日
日本経済見通し(2026年4月)
中東情勢緊迫による景気下振れリスク上昇で4月利上げは見送りか
2026年04月21日

