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2018年5月雇用統計

失業率はついに2.2%、正社員の増加も続く

2018年06月29日

経済調査部 エコノミスト 山口 茜

小林 俊介

サマリー

◆【5月の雇用】完全失業率(季節調整値)は、前月から0.3%pt低下し2.2%となった。1992年10月以来の低水準である。失業者数は前月差▲21万人と2ヶ月連続で減少し、就業者数は同▲20万人と2ヶ月連続で減少した。一方、非労働力人口は同+35万人と2ヶ月連続で増加した。非労化により失業率が押し下げられていることから、「失業率2.2%」という響きほど内容は良いものではない。ただし、4月に本格適用された改正労働契約法等の影響で、女性を中心に正規雇用者数の大幅増が続いている点は好材料だ。

◆【4月の賃金】現金給与総額は前年比+0.6%と9ヶ月連続で増加した。内訳を見ると、所定内給与(同+0.9%)、所定外給与(同+1.8%)が増加した一方、特別給与(同▲8.3%)は減少した。全体を押し上げたのは、一般労働者の所定内給与の増加(同+0.9%)だ。2018年に入り、一般労働者の所定内給与は高い伸びで推移しているが、これは年初に行われたサンプル替えによる影響が大きい。4月に関しても、共通事業所による一般労働者の所定内給与の前年比が+0.4%であることを踏まえると、増加幅は割り引いてみる必要があろう。

◆【先行き】労働需給はタイトな状況が続き、失業率は上下しながらも2%台半ばで推移するとみている。2019年度以降導入見込みの残業規制等を背景に、企業の人手不足感は一層強まるとみている。特に人手不足が深刻な産業では、正社員化や賃金引上げといった処遇の改善や省人化投資が求められる。

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