サマリー
◆2015年1月の貿易統計では、輸出金額は前年比+17.0%と5ヶ月連続の増加となった。円安による押し上げを主因に輸出価格が同+5.2%と上昇したことに加えて、輸出数量が同+11.2%と急増したことが輸出金額を押し上げた。季節調整値で見た輸出金額も前月比+1.8%と8ヶ月連続で増加しており、増加傾向が続いている。輸出金額は市場コンセンサス(前年比+13.5%)から大きく上振れしたが、これは輸出数量が想定以上に大幅に増加したためであり、内容的にも非常にポジティブ。
◆一方、輸入金額は、前年比▲9.0%と2ヶ月ぶりの前年割れとなった。輸入数量が同▲6.3%と減少したことに加えて、原油価格下落により輸入価格が同▲2.9%と2012年10月以来の前年割れとなったことが輸入金額を押し下げた。
◆貿易収支は、▲1兆1,775億円と31ヶ月連続の赤字となったものの、輸出の大幅増と原油価格下落による輸入の減少により、赤字幅は前年同月の半分以下の水準まで急減した。季節調整値で見た貿易収支も▲4,061億円と、4ヶ月連続で赤字幅が縮小した。
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