サマリー
◆8月の企業関連の指標は、弱い動きを示す内容であった。鉱工業生産指数は前月比▲1.9%と2ヶ月ぶりに低下した。輸出数量指数(大和総研による季節調整値)は前月比▲0.9%と低下した。機械受注(船舶・電力を除く民需。季節調整値)は、前月比+4.7%と3ヶ月連続で増加した。
◆8月の家計関連の指標は、個人消費では反動減から緩やかに回復していることが示され、雇用環境に関しては回復ペースが鈍化していることが確認された。実質消費支出は季節調整済み前月比▲0.3%と減少した。ただし、振れの大きい住居や自動車などを除いた実質消費支出(除く住居等)で見ると、同+2.1%の増加であった。完全失業率(季節調整値)は前月から0.3%pt低下し、3.5%となった。有効求人倍率(季節調整値)は前月から横ばいの1.10倍であった。
◆11月17日に公表されるGDP統計では、増税後の景気の回復ペースを確認したい。7-9月期の個人消費は天候不順が下押し要因となったものの、4月をボトムに緩やかに回復しているとみられることから、前期比増加が見込まれる。一方、住宅投資については、先行指標である住宅着工戸数の減少が続いたことから、前期比減少を免れないだろう。ただし、企業収益の改善が設備投資の増加を後押ししていることに加えて、2014年度予算の執行により公共投資が大幅に増加したことが、GDPを押し上げたとみられる。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
- 
                
                
                
                    
2025年9月鉱工業生産
生産用機械工業などの増産で上昇も、先行きは軟調な推移を見込む
2025年10月31日
 - 
                
                
                
                    
2025年9月雇用統計
失業率は前月から横ばいも、労働参加と就業拡大が進展
2025年10月31日
 - 
                
                
                
                    
2025年7-9月期GDP(1次速報)予測~前期比年率▲2.8%を予想
トランプ関税や前期からの反動減で6四半期ぶりのマイナス成長か
2025年10月31日
 
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
                                
                                    
                                      - 
                                              
                                          
第226回日本経済予測(改訂版)
                                          低成長・物価高の日本が取るべき政策とは?①格差問題、②財政リスク、を検証
                                          
                                            2025年09月08日
                                          
                                       
                                      - 
                                              
                                          
聖域なきスタンダード市場改革議論
                                          上場維持基準などの見直しにも言及
                                          
                                            2025年09月22日
                                          
                                       
                                      - 
                                              
                                          
今後の証券業界において求められる不正アクセス等防止策とは
                                          金融庁と日本証券業協会がインターネット取引の新指針案を公表
                                          
                                            2025年09月01日
                                          
                                       
                                      - 
                                              
                                          
日本経済見通し:2025年9月
                                          トランプ関税で対米輸出が大幅減、製造業や賃上げ等への影響は?
                                          
                                            2025年09月25日
                                          
                                       
                                      - 
                                              
                                          
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
                                          25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
                                          
                                            2025年01月23日
                                          
                                       
                                
                        
第226回日本経済予測(改訂版)
低成長・物価高の日本が取るべき政策とは?①格差問題、②財政リスク、を検証
2025年09月08日
聖域なきスタンダード市場改革議論
上場維持基準などの見直しにも言及
2025年09月22日
今後の証券業界において求められる不正アクセス等防止策とは
金融庁と日本証券業協会がインターネット取引の新指針案を公表
2025年09月01日
日本経済見通し:2025年9月
トランプ関税で対米輸出が大幅減、製造業や賃上げ等への影響は?
2025年09月25日
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日

