サマリー
◆2014年4-6月期の実質GDP成長率(二次速報)は前期比年率▲7.1%(前期比▲1.8%)と、一次速報(前期比年率▲6.8%、前期比▲1.7%)から下方修正されたが、概ね市場コンセンサス(前期比年率▲7.0%、前期比▲1.8%)通りの結果となった。ただし、内訳を見ると、設備投資が下方修正される一方で、在庫投資の上方修正が押し上げ要因となっている。在庫投資の大幅な増加については、駆け込み需要によって減少した在庫の復元という側面はあるものの、内需の低迷に起因した部分もあるとみられ、ポジティブな内容ではない。今回の結果は、見た目の数字以上に内容は良くない。
◆2014年4-6月期の実質GDP成長率(前期比ベース)への寄与度を内外需別に見ると、内需寄与度が▲2.9%pt(一次速報:同▲2.8%pt)、外需寄与度が+1.1%pt(一次速報:同+1.1%pt)となった。消費税増税後の個人消費の反動減を主因に4-6月期の経済が大きく落ち込んだという姿に一次速報段階から大きな変化はなく、当社の景気認識に修正を迫られるような内容ではなかった。
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