月初の消費点検(1/4)~消費税増税の判断を控えて~
引き続き消費の一部に弱さが残る
2014年09月02日
サマリー
◆過去の制度要因による反動減からの回復状況と比較すると、足下の乗用車販売の推移は、前回のエコカー補助金終了後より弱く、前回増税時とほぼ同程度である。乗用車販売の動向については、今まで以上に慎重に見極めていく必要があるだろう。
◆百貨店大手4社の月次速報の結果を基に推計すると、8月の百貨店売上高(全国)は既存店ベースで前年比▲0.2%(大和総研による試算値)とほぼ前年並みまで改善したとみられる。百貨店売上高の前年比は緩やかな改善が続いていると判断できよう。
◆スーパー販売は消費税率引き上げ後の反動減からすでに持ち直しており、8月の東大日次売上高指数の前年比がゼロを中心に推移していることを踏まえると、引き続き底堅い状況にあると考える。他方、東大日次物価指数は8月に入ってから弱い動きとなっている点に留意が必要である。
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