サマリー
◆2013年4-6月期の実質GDP成長率は前期比年率+2.6%(前期比+0.6%)と3四半期連続のプラス成長となったものの、市場コンセンサス(前期比年率+3.6%、前期比+0.9%)を下回った。プラス転換を見込む向きが多かった設備投資が減少したこと、在庫投資が大幅に押し下げに寄与したことが、市場予想を下回った主な要因。
◆ただし、内需寄与度は前期比+0.5%ptと3四半期連続のプラス寄与となり、外需寄与度も同+0.2%ptと2四半期連続のプラス寄与となっており、総じてみれば内・外需のバランスがとれた成長が続いている。また、在庫投資の減少がGDPを大きく押し下げていることから、ヘッドラインほどには悪い内容ではないといえる。4-6月期GDPは消費税率引き上げの重要な判断材料となるが、今回の結果を踏まえて、消費税増税は予定通り行われると見ている。
◆先行きに関して、7-9月期以降もGDPは増加傾向が続くと見込んでいる。輸出に関しては、中国経済の下振れリスクなどには留意が必要ではあるものの、米国を中心とした海外経済の拡大に加えて、2012年末からの円安による押し上げ効果がラグを伴って発現することで引き続き増加傾向が続くとみられる。また、輸出の増加による企業収益の改善は、家計所得の増加を通じて個人消費へも波及する見込みである。低迷が続く設備投資に関しても、企業収益やマインドの改善に伴って、増加に転じる公算が大きい。さらに、公共投資が2012年度補正予算の執行に伴い再加速する公算が大きいこと、2014年4月(予定)の消費税増税に向けて、個人消費、住宅投資では、年度後半に向けて駆け込み需要が発生する可能性が高い、といった要因もあり、2013年度内は成長率が徐々に加速していく見込みである。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
2026年3月貿易統計
中東緊迫化の影響は4月以降本格化/1-3月期外需はプラスを見込む
2026年04月22日
-
原油高の国内への波及経路と価格転嫁率を踏まえた消費者物価への影響
原油・天然ガス・石炭価格の10%上昇は物価を最大約0.3%押し上げ
2026年04月17日
-
熊谷亮丸の経済・金融 Foresight 何故、円安・ドル高が止まらないのか?
中東情勢の混乱が続く中、円安と物価高・実質賃金低下の悪循環が継続するリスク
2026年04月16日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
米国:AIブームの裏側で高まる金融リスク
ITセクターの収益懸念が揺らすプライベート・クレジット市場
2026年03月13日
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
-
中東情勢緊迫化が日本経済の下振れリスクに
原油価格100ドル/バレルで26年度の実質GDP成長率は▲0.2%pt
2026年03月02日
-
ガバナンス・コード改訂による取締役会等機能強化
取締役事務局の役割を列挙、保有現預金の検証、「コーポレートセクレタリー」への言及など
2026年03月11日
-
「SaaSの死」は何を意味するのか?
AIエージェントが促すSaaS業界の構造変化、経済社会・雇用への波及
2026年03月03日
米国:AIブームの裏側で高まる金融リスク
ITセクターの収益懸念が揺らすプライベート・クレジット市場
2026年03月13日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
中東情勢緊迫化が日本経済の下振れリスクに
原油価格100ドル/バレルで26年度の実質GDP成長率は▲0.2%pt
2026年03月02日
ガバナンス・コード改訂による取締役会等機能強化
取締役事務局の役割を列挙、保有現預金の検証、「コーポレートセクレタリー」への言及など
2026年03月11日
「SaaSの死」は何を意味するのか?
AIエージェントが促すSaaS業界の構造変化、経済社会・雇用への波及
2026年03月03日

