9月機械受注

減少傾向が続くが、非製造業は先行き強気の見通し

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2012年11月08日

  • ロンドンリサーチセンター シニアエコノミスト(LDN駐在) 橋本 政彦

サマリー

◆9月の機械受注では、国内設備投資の先行指標である民需(除く船舶・電力)は、前月比▲4.3%と2ヶ月連続で減少し、市場コンセンサス(同▲2.1%)を下回った。基調を見るために3ヶ月移動平均で見ると、8月は増加したものの、9月は再び減少に転じており、機械受注の減少傾向が続いている。四半期別ベースでは、7-9月期は前期比▲1.1%と、2四半期連続で減少し、概ね内閣府見通し(前期比▲1.2%)に沿った結果となった。

◆業種別の内訳を見ると、製造業は前月比+2.8%と2ヶ月ぶりの増加となった。8月に大きく減少していた鉄鋼業(9月:前月比+48.5%)、その他輸送用機械(同+73.0%)が、先月からの反動で増加したことが製造業全体を押し上げた。ただし、製造業の8月の大幅な落ち込み(前月比▲15.1%)に鑑みると、プラス幅は小幅に留まっており、全体としては減少傾向が続いている。

◆今回公表された10-12月見通しでは、民需(除く船舶・電力)は前期比+5.0%と3四半期ぶりの増加を見込んでいる。内訳を見ると、製造業が3四半期連続の減少(同▲6.9%)を見込む一方で、非製造業(除く船舶・電力)が大幅な増加(同+14.3%)を見込んでいる。11月12日公表予定の7-9月期GDP一次速報では、設備投資は減少することが見込まれているが、機械受注はGDPベースの設備投資に対して概ね3ヶ月程度の先行性があることに単純に照らすと、設備投資は、年内は停滞した後、年明け以降回復に向かうとみられる

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