9月消費統計

2ヶ月ぶりのマイナスとなり、先行きも低調な推移が続く

RSS

2012年10月30日

  • 齋藤 勉

サマリー

◆実質消費支出は2ヶ月ぶりのマイナス:2012年9月の家計調査によると、実質消費支出は前年比▲0.9%と8ヶ月ぶりのマイナスとなった。季節調整値は前月比▲1.9%と2ヶ月ぶりの減少、振れの大きい住居や自動車などを除いた実質消費支出(除く住居等)で見ても、同▲2.7%と2ヶ月ぶりの減少となった。9月は全国的に、例年と比べて気温の高い日が多く、秋物の季節商材の動きが鈍かった。9月21日に終了したエコカー補助金の影響は家計調査では見られていないが、供給側の統計からは自動車販売台数の減少が確認できる。全体として、9月の個人消費は低調な結果であったと言える。

◆先行きは低調な推移を見込む:足下で個人消費が低調に推移している原因であると考えられる所得環境の悪化は、生産活動の本格的な回復が見込まれる年明け以降まで続くとみられる。エコカー補助金終了に伴う反動減も加わり、個人消費は年内一杯低調な推移が続くだろう。

このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。