4月消費統計~持ち直し基調が続く中で横ばいの推移

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2012年05月29日

  • 齋藤 勉

サマリー

個人消費は持ち直しの動きが続く:2012年4月の家計調査によると、実質消費支出は前年比+2.6%と3ヶ月連続のプラスとなった。前月に引き続き、2011年4月は、東日本大震災による供給制約や消費者マインドの悪化の影響から消費額が大きく落ち込んでおり、その反動が出ている点を考慮する必要がある。振れの大きい住居や自動車などを除いた実質消費支出(除く住居等)で見れば、季節調整済み前月比+0.2%と2ヶ月ぶりに増加している。家庭用耐久財の動きが弱含んでいるが、全体としては持ち直しの基調が続いている。

消費は先行き持ち直しが続くと見込む:先行きも、消費は持ち直しが続くと見込んでいる。エコカー補助金の影響による自動車消費の拡大や、高額品消費などが改善する中、消費は幅広い品目で持ち直していくだろう。ただし、夏場以降エコカー補助金の予算切れにより消費が弱含む可能性があり、海外経済の急速な悪化と合わせて、リスクとして考慮しておくべきだろう。

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