経済指標の要点(3/22~4/18発表統計分)

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2012年04月18日

  • 齋藤 勉
  • 経済調査部 シニアエコノミスト 増川 智咲

サマリー

◆企業関連の指標は、堅調な内容であった。鉱工業生産指数は前月比▲1.6%と3ヶ月ぶりのマイナスとなったが、出荷指数や在庫指数は改善している。輸出金額は、前年比▲2.7%と5ヶ月連続でのマイナスとなったものの、米国向け輸出が好調であったなどの理由から、市場予想を大きく上回った。機械受注(船舶・電力を除く民需)は前月比+4.8%と2ヶ月連続でのプラスとなった。大型受注の影響があるものの、設備投資には回復の兆候が見られる。海外経済は不安定な情勢が続くが、エコカー補助金や復興需要などに支えられて、企業関連指標は持ち直していくとみられる。

◆家計関連の指標は雇用・所得・消費環境に緩やかに持ち直しの兆しが見られる内容であった。消費は前年比+2.3%と2ヶ月ぶりのプラスとなった。消費支出(除く住居等)の季節調整値で見ても、前月比+1.5%と3ヶ月連続で増加している。失業率は前月から0.1%pt改善し、有効求人倍率も前月から0.02pt改善した。現金給与総額、所定内給与はともに前年比+0.7%のプラスとなった。先行きは、海外経済の環境の改善や復興需要の本格化など、外部環境の好影響から、企業業績の改善を通じて雇用・所得・消費環境はゆるやかに持ち直していくとみられる。

◆今後発表される統計では、5月17日に公表される2012年1-3月期GDP一次速報に注目したい。個人消費はこのところ底堅く推移しており、復興需要は2012年から本格化するとみられている。設備投資にも回復の兆しが見えてきており、全体としてポジティブな結果となることが見込まれ
る。

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