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欧州経済見通し 見えない敵との戦い

新型コロナウイルス感染拡大抑制策によりマイナス成長へ

2020年03月18日

経済調査部 主席研究員 山崎 加津子

サマリー

◆新型コロナウイルス感染拡大の中心地がアジアから欧州に移動した。2月下旬にイタリアで感染者増加が報告されてからわずか1カ月足らずで、イタリア、スペイン、フランス、ドイツの感染者数は計5万人に迫り、死亡者数は2,600人を超えた。感染の拡大を抑えるべく各国は大規模イベントの中止や学校の休校に続いて、3月中旬から飲食店などの営業停止や、人の移動の厳格な制限に踏み切った。

◆欧州経済への影響として、従来想定していた中国の消費と生産の落ち込みに伴う輸出の減少、サプライチェーンの寸断を通じた欧州での生産縮小に、欧州の個人消費の深刻な落ち込みと投資減少が加わる。英中銀(BOE)と欧州中央銀行(ECB)は相次いで金融緩和パッケージを採択し、また、各国政府も企業の資金繰り支援、従業員の所得補填などの財政支援策を発表するなど、景気下支えに動いているが、マイナス成長は避けられない見通しである。

◆当面の焦点は感染拡大がいつ終息するかである。今回の経済見通しではその時期を6月と想定し、ユーロ圏経済は1-3月期と4-6月期にマイナス成長となったあと、2020年後半は持ち直すと予想する。2020年通年では前回予想の+1.0%から-1.0%へ大幅な下方修正となる。英国では新型コロナウイルス感染者数の拡大はイタリアより半月ほど遅れているため、1-3月期はマイナス成長を免れる可能性があるが、4-6月期はやはりマイナス成長が見込まれる。2020年通年では前回予想の+1.0%から+0.2%へ下方修正した。

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