サマリー
◆7月2日、EU首脳らはフランスのラガルドIMF専務理事(中道右派の元仏財務相)をECB総裁に、ドイツのフォン・デア・ライエン国防相(CDU副党首)を欧州委員会委員長に指名することで合意した。
◆ラガルドIMF専務理事のECB総裁就任については、欧州議会とECBの同意が必要なため確定したとはいえないが、大きな反対は予想されておらずほぼ確実視されている。その一方で、フォン・デア・ライエン独国防相の欧州委員会委員長の任命には、欧州議会からの承認が容易に得られるかどうか懸念されている。
◆ラガルドIMF専務理事は、従来のECB総裁とは違い、経済・金融分野での学位はないものの、2005年にフランスの対外貿易相として入閣し、在任中にフランスの輸出を過去最高に押し上げるなどの実績を有する。ただし、エコノミストの経験がなく、金融政策についても直接的な経験を持たないことが、中銀総裁として不利に働く可能性は否定できない。ユーロ圏経済成長は減退しつつあり、インフレ期待も下向きなことから、ドラギ総裁の路線を継続し、理事会メンバーとのコンセンサスを重視しつつ、超低金利と必要に応じた資産買い入れによる緩和政策をとらざるを得ない状態にあるとされる。
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