サマリー
◆離脱を巡る膠着状態を打開するため、英国政府と労働党との超党派協議が1ヵ月にわたって続けられているが、成果の兆しは一向に見えてこない。メイ首相の越えられない一線(レッドライン)である、恒久的な関税同盟への参加を求める労働党との隔たりが大きいことは明らかであり、協議破談の可能性が日増しに高まっているのが実情である。
◆メイ首相は、5月16日に、1922年委員会の幹部と会合を持ち、離脱協定法案の採決後に、その結果(否決・可決)にかかわらず次期党首選の日程を確定させることで合意した。ただし、同会合で、メイ首相が具体的な辞任日程を明らかにしなかったことで、保守党内からは、同委員会も弱腰と非難する声が噴出している。離脱派議員の苛立ちは最高潮に達しており、保守党内からも公然とメイ首相の早期退陣を促す声が強まっている。
◆英国が欧州議会選に参加したとしても、離脱合意が可決された場合には、7月2日の初登庁日までの離脱を望むことができた。しかし、現時点での超党派協議の状況などからは、英国選出の欧州議会議員も議事に参加することが確実視されている。英国選出の議員数は73人とそれなりの影響力を持ち、今秋から始まる欧州委員会の新体制の方向性を決める上でもその一端を担うこととなる。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
欧州経済見通し 家計主導の景況感悪化
製造業では駆け込み需要が下支え/英国では政治不安がリスクに
2026年05月27日
-
1-3月期ユーロ圏GDP 市場予想に反して減速
かろうじてプラス成長も、原油高の悪影響本格化の前から成長停滞
2026年05月01日
-
欧州経済見通し 進む資源高対応
財政支援と企業による価格転嫁
2026年04月21日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
-
コーポレートガバナンス・コードの改訂案が公表
本質的な取組みと丁寧なエクスプレインが期待される
2026年04月27日
-
第229回日本経済予測
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年05月25日
-
変革迫られる学校法人の資産運用
AOP対応は、少子化・インフレの荒波を乗り越えるための第一歩
2026年05月07日
-
日本経済見通し(2026年4月)
中東情勢緊迫による景気下振れリスク上昇で4月利上げは見送りか
2026年04月21日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
コーポレートガバナンス・コードの改訂案が公表
本質的な取組みと丁寧なエクスプレインが期待される
2026年04月27日
第229回日本経済予測
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年05月25日
変革迫られる学校法人の資産運用
AOP対応は、少子化・インフレの荒波を乗り越えるための第一歩
2026年05月07日
日本経済見通し(2026年4月)
中東情勢緊迫による景気下振れリスク上昇で4月利上げは見送りか
2026年04月21日

