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合意なきブレグジットへ一歩近づく英国

ノーディールが近づきシティでは楽観ムードが一転

2018年10月25日

ロンドンリサーチセンター シニアエコノミスト(LDN駐在) 菅野 泰夫

サマリー

◆10月17日~18日に開催されたEUサミットでは、こう着状態に陥っている離脱協定交渉での歩み寄りが期待されたが、目立った進展もなく終了した。離脱協定案における最大の問題点は、いわゆるアイルランド島のバックストップ案である。合意なき離脱の場合、英国の経済および規制枠組みを支えてきた多くのEUルールが代替策もないまま失われることになる。

◆保守党に閣外協力する民主統一党(DUP)は、北アイルランドと他の英国地域に新たな経済的障壁を設置するようなバックストップ案は一切支持しないと警告している。現段階で、メイ首相は党内の強硬離脱派や、DUPの反対論を抑えるのに苦心しており、仮にEUとの合意に至っても議会採決で否決される可能性が高い。

◆BOEの金融政策委員会はEU金融当局に対し、デリバティブ契約に関する不透明部分が多いことから、EU離脱時の対応をとるよう要請している。離脱協定の妥結なく離脱した場合、約40兆ポンド(約6,000兆円)のデリバティブ契約が無効になるとEU金融当局に対し警告している。合意なき離脱のシナリオが近づくにつれ、シティでは楽観ムードが一転している。

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