サマリー
◆ユーロ圏の4-6月期のGDP成長率は1-3月期と同じ前期比+0.4%で、非常に好調だった2017年からは減速したものの、ユーロ圏として平均的な伸び率を維持した。雇用増に加えて、賃金上昇率に加速の兆しが見られ、内需主導の景気拡大は年後半も継続すると見込まれる。ただし、米国と中国の貿易摩擦が激化する懸念に加え、複数の新興国の景気が減速しつつあり、外需見通しの不透明感は解消されていない。ECBは9月13日の金融政策理事会で、10月から資産買取を月額150億ユーロに半減することを決めた。6月に公表した金融緩和の出口戦略に従い、資産買取は12月末で停止される可能性が高い。その後、ECBは2019年夏までは政策金利を据え置き、秋以降に利上げの可能性を模索する構えだが、ECBの景気見通しには下振れリスクがあると考える。
◆英国の4-6月期のGDP成長率も前期比+0.4%だったが、7月にかけて成長率はやや加速した。BOE(英中銀)は8月の0.25%の利上げのあと、9月は政策金利を据え置いたが、景気が巡航速度で拡大を続け、インフレ率がインフレターゲットを上回って推移していることを理由に、緩やかなペースでの追加利上げを想定している。しかし、この秋に山場を迎える英国とEUとの離脱交渉はどのように決着するかいまだに明確でない。BOEの景気見通しで想定されている「大きな混乱なくEU離脱が実現する」可能性は低いと見込まれる。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
7-9月期ユーロ圏GDP 減速しつつも上振れ
実質GDP成長率は前期比+0.4%と市場予想を上回る
2026年11月02日
-
欧州経済見通し 仏財政不安、長期化の覚悟
国民世論の二極化で、決められない政治が続くリスクが高まる
2026年10月22日
-
欧州経済見通し 足元堅調もリスクは下向き
長引くインフレリスクと強まる金利上昇圧力
2026年09月17日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
日本の長期金利、2035年に5%台の可能性
2035年に3.5~4.2%程度で、海外保有拡大で1%pt超の上乗せも
2026年10月16日
-
増える高齢富裕層とその地域分布
高齢富裕層はどこにいるのか、その資産は今後どこへ向かうのか
2026年10月01日
-
金利上昇と「資本コストや株価を意識した経営」
金利上昇による資本コスト上昇は限定的だが引き続き要注視
2026年10月13日
-
預貸率における地域間格差
東京都への一極集中と地域金融機関に期待される対応
2026年10月02日
-
飲食料品の消費減税による消費行動への影響
買い控え・反動増は限定的。外食支援策は実態を見極めた対応を
2026年10月19日
日本の長期金利、2035年に5%台の可能性
2035年に3.5~4.2%程度で、海外保有拡大で1%pt超の上乗せも
2026年10月16日
増える高齢富裕層とその地域分布
高齢富裕層はどこにいるのか、その資産は今後どこへ向かうのか
2026年10月01日
金利上昇と「資本コストや株価を意識した経営」
金利上昇による資本コスト上昇は限定的だが引き続き要注視
2026年10月13日
預貸率における地域間格差
東京都への一極集中と地域金融機関に期待される対応
2026年10月02日
飲食料品の消費減税による消費行動への影響
買い控え・反動増は限定的。外食支援策は実態を見極めた対応を
2026年10月19日

