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英国議会解散総選挙とメイ首相の思惑

ブレグジットのレジーム・チェンジとなるのか?

2017年04月20日

ロンドンリサーチセンター シニアエコノミスト(LDN駐在) 菅野 泰夫

サマリー

◆4月18日、英国のメイ首相は会見を行い、6月8日に総選挙を前倒しで行う意向を示した。メイ首相は、ブレグジットに向けた政府の努力を野党が妨害することで、ブレグジットの成功が危ぶまれるとし、前倒し選挙の必要性を強調している。第一野党労働党との支持率の差が大きく開いた今の時期に選挙をするメリットや、離脱関連法案の審議に向け安定多数の確保も、前言を撤回して解散総選挙に踏み切る理由になったといえよう。


◆2回目となるスコットランド独立の住民投票実施を巡るプレッシャーも、解散総選挙を決断した背景に挙げられるだろう。スコットランドは2016年のEU加盟継続の是非を問う国民投票で残留派が多数を占めていただけに、経済的打撃を顧みずハード・ブレグジットを追求していけば、スコットランド独立、EU残留という最も英国政府が避けたいシナリオに直面するといっても過言ではない。


◆メイ首相のブレグジットに対する方向性にはブレがない一方、野党は何とかしてEUとの関係性維持を目指しているようだ。なかでも自由民主党は、6月の総選挙を単一市場に留まるための最後のチャンスととらえている。そのうえでEU加盟継続の是非を問う国民投票の再実施として位置付け、英国のEU離脱を阻むために同党への投票を呼びかけている。

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