サマリー
◆英国メイ首相は、2017年1月27日にホワイトハウスで米国トランプ大統領との初めての首脳会談に臨んだ。トランプ大統領は英国との「最も特別な関係」の始まりを協調し、1時間強の会談で両首脳は両国間の深いきずなを認め、トランプ大統領がこれまで時代遅れと批判してきたNATOへのコミットメントも確認した。
◆2017年2月6日時点でトランプ大統領が署名した大統領令は既に20にも上る。1993年のクリントン政権からオバマ政権にかけて、大統領就任100日間で署名した大統領令数は平均で14、それと比較すれば格段に速いペースとなる。しかし、大統領令を精査してみると、単に従来の政策の焼き直しであることも多く、内容が誇張されて報じられているだけともいえる。むしろ、時にはプロレスのリングに上がるなど、ショービジネスやテレビスターとしてメディアの操縦をこなしたトランプ大統領の確信犯的な側面がうかがえる。
◆米ロ会談では冷え込んだ米ロ関係の改善が合意されたが、ドイツをはじめNATOや、EU加盟国は米国が対ロシア経済制裁解除に踏み切るのではないかと警戒を強めている。一方、ドッド・フランク法の規模縮小を命じる大統領令が、欧州でも金融規制緩和を求める動きにつながるとの期待もある。英国はじめ欧州首脳は、従来の常識が通じない新大統領の一挙一動に当面の間、右往左往させられることになりそうである。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
欧州経済見通し 家計主導の景況感悪化
製造業では駆け込み需要が下支え/英国では政治不安がリスクに
2026年05月27日
-
1-3月期ユーロ圏GDP 市場予想に反して減速
かろうじてプラス成長も、原油高の悪影響本格化の前から成長停滞
2026年05月01日
-
欧州経済見通し 進む資源高対応
財政支援と企業による価格転嫁
2026年04月21日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
-
コーポレートガバナンス・コードの改訂案が公表
本質的な取組みと丁寧なエクスプレインが期待される
2026年04月27日
-
第229回日本経済予測
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年05月25日
-
変革迫られる学校法人の資産運用
AOP対応は、少子化・インフレの荒波を乗り越えるための第一歩
2026年05月07日
-
日本経済見通し(2026年4月)
中東情勢緊迫による景気下振れリスク上昇で4月利上げは見送りか
2026年04月21日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
コーポレートガバナンス・コードの改訂案が公表
本質的な取組みと丁寧なエクスプレインが期待される
2026年04月27日
第229回日本経済予測
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年05月25日
変革迫られる学校法人の資産運用
AOP対応は、少子化・インフレの荒波を乗り越えるための第一歩
2026年05月07日
日本経済見通し(2026年4月)
中東情勢緊迫による景気下振れリスク上昇で4月利上げは見送りか
2026年04月21日

