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緊迫化するシリア情勢と英国での対応

期待できないG20サンクトペテルブルク・サミット

2013年09月04日

ロンドンリサーチセンター シニアエコノミスト(LDN駐在) 菅野 泰夫

ロンドンリサーチセンター 研究員 沼知 聡子

サマリー

◆緊迫化するシリア情勢が予断を許さない。2年以上続く泥沼の内戦状態にあるシリアは、政府側とみられる大規模な化学兵器の使用により、大きな転換期を迎えている。シリア国内での化学兵器使用疑惑は今回が初めてのケースではないが、その規模の大きさに国際社会からの非難の声は大きく、米国を中心とした軍事介入の可能性が高まっている。


◆夏期休暇を早期に切り上げた英国キャメロン首相は、国会を29日に召集し、再度の化学兵器の使用を妨げる意味でも軍事介入を検討していた。しかしながら英国下院では、272対285の僅差でシリア介入に関する政府動議を否決した。一部の議員の間では、2度目の採決を求める声が浮上している。


◆米国が、軍事介入の正当性を強調するには、(軍事介入に反対するロシアで開催される)G20サンクトペテルブルク・サミットでより多くの国際的な支持を集める必要がある。ただし6月にG8ロック・アーン・サミットにて合意されたシリアの停戦会議へのスケジュールも事実上頓挫しており、G20サミットでの決定は、特段意味をなさない可能性が高いといえる。

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