サマリー
◆トルコ情勢が揺れている。発端はインスタンブール近郊にて行われていた環境団体のデモ行進であるが、それが過熱し、5月31日に警官隊と衝突した。デモは、現与党のエルドアン政権に反対する市民も巻き込んだ抗議活動に発展しており、状況は悪化の一途をたどっている。
◆過去、トルコ政府は政教分離を念頭に置いた政治体制であったが、現与党、エルドアン首相率いる公正発展党(AKP)が「イスラム化」を推進。今回は、それに反対する西欧文化への帰属を求める若者によるソーシャルネットワークを通じたデモ呼び掛けも加わり、「アラブの春」の再来とも目されている。
◆トルコでは、オリンピックへの誘致活動や、EUへの加盟期待などもあり、近年、株式市場は過熱気味であった。リーマン・ショック以降の新興国ブームにより注目度も高く、グローバルアロケーションの一環で多くの資金が流入していたことの反動もある。マーケットが沈静化するには、政治的な安定が不可欠であり、それがなければ、調整が長引く可能性も考えられる。
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