サマリー
◆米中摩擦の激化回避が共通の利益であることは両国に理解されているはずである一方、相変わらずのトランプ・ファクターが、「摩擦激化はない」というコンセンサス形成の邪魔をしている。金融危機に直面するアルゼンチンへの追加関税措置などは、極めて質の悪い政策である。
◆引き続き製造業の悪化と非製造業の堅調のバランスがどう変化するかが、世界経済の焦点の一つと考えられるが、こうしたグローバルな論点と離れて、各国の固有な要因から注意しておきたいのがトルコとインドである。トルコは経常赤字を出せない成長パスを余儀なくされてしまっており、エルドアン流の政策の放棄が求められる。インドではMake in Indiaへの意欲が薄れているかに見受けられる。同国のRCEP離脱表明は、その具体的な証左ではないか。
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