サマリー
◆リスク・オフが沈静化し、新興国通貨の下落も止まっているが、米国をはじめとした先進国の超金融緩和からの転換がどのような副作用を及ぼし、世界経済がそれをどう乗り切っていくかは、今後、数年にわたって重要なテーマであり続けよう。
◆ただし、それが新興国危機を引き起こすというのは行き過ぎた懸念である。一つには、リーマン・ショック後の激動の時期を、連鎖的な資金繰り破綻なく乗り切ることを可能としたバランスシートの強化は健在である。また、リスク・オン、オフの度合いを決めるのはグローバル景気であり、景気回復(期待)を伴う緩和出口はむしろ新興国への資本流入をもたらす可能性が高い。
◆さらに、2012年以来の新興国景気の停滞は、先進国の緩和強化に伴う新興国への大々的な資本流入、或いは通貨戦争などはなかったことを意味している。従って、大々的な資本の逆流なども起こらない。
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