サマリー
アセアンの対外政策は基本的には開放型で、海外のノウハウや技術を有効活用し成長へとつなげている。おおむね良好な経済状況にあるが、さらなる成長に向けては課題も多い。主なものとして、法制面での透明性・信頼性の確立、脆弱な金融システムの強化や未発達な金融市場の整備、域内経済格差の是正、省エネ対策、域内安全保障バランスの維持等を指摘できる。域内コネクティビティという考え方は、この課題に対して、ある程度の答えを出すと思われるが十分ではないだろう。
日本としても、アセアン地域への積極的な直接投資による生産ネットワークの構築・拡充への取り組みはもちろん、それに加えて、金融・制度面・人材育成など多面的なサポートに官民挙げて取り組むことが、今後ますます重要となるであろう。
大和総研調査本部が長年にわたる知識と経験の蓄積を結集し、的確な現状分析に基づき、将来展望を踏まえた政策提言を積極的に発信していくとのコンセプトのもと、2011年1月に創刊いたしました。
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