本レポートでは中国のある大手生命保険会社の顧客の契約情報をもとに、年齢別に個人の定期保険、終身保険、生死混合保険、年金保険の加入率(=被保険者のある年齢における加入数/被保険者が生涯で加入する加入総数)の変化や傾向について分析を行った。その結果、生命保険のニーズについて以下のことが判明した。①ニーズは年齢層によって6段階に分けられる。②保険商品開発の戦略がニーズに対し比較的大きな影響を与える。③保障内容次第でニーズは大きく異なる。また、幼年層(3歳~10歳)の加入率が生命保険の加入者数全体を牽引する役割が顕著である。一方で、被保険者が未成年である場合、終身保険及び配当付き終身保険には比較的大きな解約リスクが存在することから、保険会社には未成年層に対する商品開発を慎重に行うことを提案する。生命保険加入のニーズが高くなったことで、保険商品が同質化したものの、加入数の急激な増加につながっていない。このことから、保険会社には生命保険の保障機能に着目して、より多くのサービスを顧客にもたらす商品の開発を求めたい。
※掲載レポートは中国語原本レポートにおけるサマリー部分の和訳です。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
金融リスク抑制の十年を点検する
2018年09月20日
-
中国社会科学院「今後の不良債権に対応するために実施すべき三つの方策」
2018年03月08日
-
中国社会科学院「中国のシャドーバンキングの発展段階、主な特徴、潜在リスク」
2017年09月01日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
2025年度の最低賃金は1,100円超へ
6%程度の引き上げが目安か/欧州型目標の扱いや地方での議論も注目
2025年07月16日
-
のれんの償却・非償却に関する議論の展望
2025年07月07日
-
日本経済見通し:2025年7月
25年の賃上げは「広がり」の面でも改善/最低賃金の目安は6%程度か
2025年07月22日
-
対日相互関税率は15%で決着へ-実質GDPへの影響は短期で▲0.5%、中期で▲1.2%-
相互関税以外の関税措置も含めると実質GDPは中期で3.2%減少
2025年07月23日
-
新たな相互関税率の適用で日本の実質GDPは短期で0.8%、中期で1.9%減少
相互関税以外の関税措置も含めると実質GDPは中期で3.7%減少
2025年07月08日
2025年度の最低賃金は1,100円超へ
6%程度の引き上げが目安か/欧州型目標の扱いや地方での議論も注目
2025年07月16日
のれんの償却・非償却に関する議論の展望
2025年07月07日
日本経済見通し:2025年7月
25年の賃上げは「広がり」の面でも改善/最低賃金の目安は6%程度か
2025年07月22日
対日相互関税率は15%で決着へ-実質GDPへの影響は短期で▲0.5%、中期で▲1.2%-
相互関税以外の関税措置も含めると実質GDPは中期で3.2%減少
2025年07月23日
新たな相互関税率の適用で日本の実質GDPは短期で0.8%、中期で1.9%減少
相互関税以外の関税措置も含めると実質GDPは中期で3.7%減少
2025年07月08日