2013年3月 「米中の指導者交代期後の国際安全情勢」

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2013年04月05日

  • 高華

歴史の流れの中ではよく偶然の出来事が起こる。2012年末、現代世界において最大の国家である中国とアメリカで最高指導者の改選選挙が行われた。51歳の民主党・オバマ氏は11月6日に第57期アメリカ大統領に再選され、中国では共産党第18回党大会後の11月15日に59歳の習近平氏が新しい総書記に選出され、2013年3月に行われる全国人民代表大会で新国家主席に就任する予定である。米中指導者の交代期後に人々の関心を最も集めるのは、国際安全情勢に起こる変化が厳しく緊張したものとなるのか、あるいは緩和と安定に向かうのかである。


米中指導者の交代以降に新たに様々な兆しが現れたことは、国際安全情勢は緩和と安定の方向に向かう可能性があることを示している。


2012年に習近平氏が中国共産党中央総書記に当選した際、オバマ大統領は祝電を送った。その内容は「貴殿の本年2月の訪米は成功を収めました。我々は米中関係の未来に積極的かつ建設性に富んだ討論を行いました。貴国との今後の密接な協力に期待し、引き続き米中の協力パートナー関係を築きましょう。特に両国の実務協力を強化することで、地域経済、国際経済と安全保障に対する挑戦に対応し、両国国民に幸福をもたらし、世界平和と繁栄を促進しましょう。」といったものである。オバマ大統領が祝電を打った後、アメリカ国務省も即座に、「アメリカは将来中国の新指導者と協力することを期待し、引き続いて米中両国の協力パートナー関係に注力する。中国との継続的で密接な経済交流を希望し、地域問題についても中国と協力すること、米中両国国民の交流を深め、人権問題に進展が現れることを期待している。」と発表した。


※掲載レポートは中国語原本レポートにおけるサマリー部分の和訳です。

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