人民元レート形成メカニズムは中国経済における多くの難題の根本的問題であり、このメカニズムが進展すれば、これら多くの難題も容易に解決される。喜ばしいことに、人民元レート形成メカニズムの改革は2011年末以降、大きな進歩を見せている。通貨当局による外国為替市場への介入が極端に減り、為替レートの変動幅は拡大した。この動きが続くと、将来的に中国のマクロ経済の安定および経済構造の転換に制度的保障を与えるであろう。
現在、外国為替市場では、人民元に対する需要が再び高まる反面、外貨が供給過剰となっており、通貨当局は再び難しい局面を迎えている。決してこの得難い改革の成果を放棄することなく、為替レートの変動幅をさらに拡大し、そして為替介入の方法を明確にすることで、市場を安定させる必要がある。
※掲載レポートは中国語原本レポートにおけるサマリー部分の和訳です。
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