中国:新5カ年計画の鍵は強国と自立自強

基本方針は現5カ年計画を踏襲、構造問題の改革意欲は低下?

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2025年10月24日

サマリー

◆中国共産党第20期中央委員会第4回全体会議(4中全会)が2025年10月20日~23日に開催され、2026年から始まる第15次5カ年計画の基本方針を決定した。①現代的産業システムを構築し、実体経済の基盤を強固にする、②高水準の科学技術の自立自強を加速し、新質生産力の発展を牽引する、③強大な国内市場を建設し、新たな発展の枠組みの構築を加速する、ことが上位に掲げられた。

◆第15次5カ年計画の基本方針と、2021年~2025年の第14次5カ年計画のそれを比較すると、多少の順番の入れ替えはあるが、内容はほとんど変わらない。方針がぶれないとの評価も可能であろうが、構造問題を抜本的に「改革」しようとの意気込みはあまり感じられない。喫緊の課題である不動産不況に関する言及は、「不動産の高品質な発展を促進する」とあるのみであった。

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