サマリー
◆国連が“World Population Prospects 2024”を発表した。同推計では、中国の人口(中位推計)は2023年7月1日時点の14.23億人から2050年に12.60億人、2100年には6.33億人に減少するとした。これは2022年版の推計よりもそれぞれ0.52億人、1.33億人少ない。2022年版は2019年版から同様に0.90億人、2.98億人引き下げられていたことからすると、わずか5年の間に合計で1.42億人、4.32億人もの下方修正が行われたことになる。これはここ数年で合計特殊出生率(1人の女性が生涯で産む子どもの数)が大きく下がり、中長期的な見通しも大幅に下方修正されたことによる。
◆一方で、少なくとも今後数十年にわたり中国と覇権争いを演じるであろう米国の人口(中位推計)は、2100年まで増加すると見込まれている。しかも、2024年版は2022年版から上方修正すらされている。人口動態からは、長期・超長期的に米国に軍配が上がることがほぼ確定的だ。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
【更新版】中国:100%関税回避も正念場はこれから
具体的な進展は「フェンタニル関税」の10%引き下げにとどまる
2025年11月04日
-
中国:100%関税回避も正念場はこれから
具体的進展は「フェンタニル関税」の10%引き下げにとどまる
2025年10月31日
-
中国:新5カ年計画の鍵は強国と自立自強
基本方針は現5カ年計画を踏襲、構造問題の改革意欲は低下?
2025年10月24日

