サマリー
◆中国国家統計局によると、2021年7月~9月の実質GDP成長率は前年同期比4.9%(以下、変化率は前年同期比、前年比)となり、1月~3月の18.3%、4月~6月の7.9%から低下した。
◆今後の中国経済見通しを左右するのは、中国恒大集団(以下、恒大)の問題と電力不足、そしてコロナ警戒モードの行方である。恒大問題は不動産市場の変調を通じて、景気の下押し要因となる。電力不足について、石炭の在庫水準が低い中で、これから冬を迎える中国は、発電用と暖房用の在庫を積み増す必要がある。増産が難しければ、輸入を増やすか、消費を抑制するしかない。電力不足は冬を越えるまで続く可能性があろう。さらに、2022年2月4日~20日の北京冬季五輪、そして3月の全国人民代表大会(全人代)に向けて、コロナへの警戒モードは1月以降、大きく高まる可能性がある。この時期は接触型消費に再び下押し圧力が高まる可能性があるということだ。
◆こうした状況を受けて、大和総研は中国経済見通しを下方修正する。2021年10月~12月の実質GDP成長率は従来の4.5%から3.5%へ、2021年通年は8.4%から8.0%へ、2022年は6.0%から5.4%へ引き下げる。2022年1月~3月までが、電力不足やコロナ対策の正念場であり、4月~6月以降は成長率の加速を見込んでいる。
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