サマリー
◆「日米両国は、台湾海峡の平和と安定の重要性を強調するとともに、両岸問題の平和的解決を促す」とした日米共同声明に中国は内政干渉だとして猛反発をしている。今後、中国がどう出るか、不透明であるが、今回に限らず、中長期的な観点からも日中関係悪化への備えをしておくことは重要だと思われる。
◆2021年1月~3月の実質GDP成長率は前年同期比18.3%(以下、変化率は前年同期比、前年比)を記録した。前年同期に落ち込んだ消費が大きく回復し、寄与度を高めた。実質GDP成長率は、2020年の2.3%から2021年は8.8%程度に高まろう。従来の8.0%程度から見通しを引き上げたのは、①1月~3月の実績が18.3%と、当社の想定(16.0%)を上回ったこと、②米国の大規模経済対策が世界の需要を刺激することが、中国経済の押し上げ要因となること、などを反映させた。
◆2022年については、2021年の高成長の反動もあり、5%程度の実質成長を想定する向きが多い。ただし、秋には5年に1度の党大会が開催される予定であり、大和総研は政治的な要請でもう少し高い成長率が期待できるとみている。2022年は6.0%程度となろう。
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