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日中蜜月は続くのか?

『大和総研調査季報』 2019 年新春号(Vol.33)掲載

2019年01月09日

経済調査部 主席研究員 齋藤 尚登

サマリー

2018 年5月の中国・李克強総理の来日、10 月の安倍晋三総理の訪中は、それぞれ6年ぶり、7年ぶりの両国首脳による公式訪問となった。戦後最悪といわれた日中関係は劇的に改善し、第三国における日中民間経済協力や金融協力などで大きな進展があった。第三国における日中民間経済協力は、開放性、透明性、経済性、財政の健全性の4条件を遵守することで、西側諸国を中心に批判の多い、中国の「一帯一路」構想と一線を画そうとしている。

中国による日本の位置付けの変化には、習近平氏の権力基盤の強化と、米中関係の悪化という政治的な背景がある。この背景が崩れれば揺り戻しも想定されるなど、日中関係の基盤は脆弱である。日本の経済界、企業の対応としては、揺り戻しのリスクを想定しつつ、①関係が良好な間に経済面では中国からできるだけ良い条件や譲歩を引き出し、ビジネス環境の改善を図ること、②特に、省エネ・環境といった従来「協力」が中心であったプロジェクト等では、しっかりと利益を上げていくこと、③関係が良好な中でも、中国への依存度をいたずらに高めることを回避すること—などが肝要になるのではないか。

大和総研調査季報 2019年4月春季号Vol.34

大和総研 調査本部が、その長年にわたる知識と経験の蓄積を結集し、経済、金融資本市場及びそれらを取り巻く制度を含め、的確な現状分析に基づき、将来展望を踏まえた政策提言を積極的に発信していくとのコンセプトのもと、2011年1月に創刊いたしました。

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