1. トップ
  2. レポート・コラム
  3. 経済分析
  4. 中国
  5. 中国:米中貿易摩擦問題の行方と堅調な景気

中国:米中貿易摩擦問題の行方と堅調な景気

11四半期連続で6.8%±0.1%の安定成長

2018年04月19日

経済調査部 主席研究員 齋藤 尚登

サマリー

◆米中貿易摩擦問題を巡る制裁「予告」合戦が激しくなる中、4月10日に習近平・国家主席は博鰲(ボアオ)アジアフォーラムにおいて、外資参入ハードルの大幅引き下げ、知的財産権保護の強化、輸入増加など4項目の「国際公約」を発表した。これは、通商問題で中国への圧力を強める米国に対する中国からの「回答」である。ただし、それに米トランプ大統領がどう応えるかは不透明である。米国が実際に制裁を発動した場合、中国による報復が行われる可能性は高い。その段階では最早、経済の問題ではなく、政治問題と認識されるためである。実際に報復合戦がエスカレートすれば、世界経済全体に悪影響を及ぼし、しかも中国への影響は相対的に大きくなると予想される。

◆国家統計局によると、2018年1月~3月の中国の実質GDP成長率は6.8%と、2017年の6.9%から僅かに減速したとはいえ、堅調を維持した。これで四半期ベースでは11四半期連続で6.8%±0.1%という安定成長が続いたことになる。消費はやや減速したとはいえ底堅く推移し、不動産開発投資を牽引役に固定資産投資は2017年の前年比7.2%増から2018年1月~3月は前年同期比7.5%増へ加速した。米中貿易摩擦問題が実際の報復合戦に陥らなければ、中国の景気が大きく下振れするリスクは極めて小さいとみている。

このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加