サマリー
◆国務院は2013年7月以降、バラック地域の住宅補修、省エネ環境保護、情報消費、鉄道、大気汚染防止、高齢者向けサービス、都市インフラなどに関する政策を矢継ぎ早に発表している。しかし、これを以て、中国が投資を牽引役とする力強い景気拡大路線に舵切りを行ったと判断するのは早計である。
◆この時期に政策が矢継ぎ早に発表されたのは、中国政府が景気下振れリスク軽減に配慮しつつ、構造改革に積極的に取り組んでいるとのメッセージを国内外に発することが主目的だと考えられる。短期的にもセンチメント改善による景気浮揚効果は期待できるが、短期間に巨額の資金投入を行うことは全く想定されていない。大和総研は、短期的な景気刺激策強化による固定資産投資の急増→無駄な投資と借金の急増→潜在的な不良債権額の急増、こそが避けるべきリスクシナリオと認識している。この点で、一連の政策が基本的には中長期的なもので、短期的な景気刺激を主眼に置いていないことをむしろプラスに評価している。ある程度の成長率確保を大前提に、経済のディレバレッジと構造改革を進めるという、李克強首相の基本路線は維持されているといえよう。
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