サマリー
◆国務院は2013年7月以降、バラック地域の住宅補修、省エネ環境保護、情報消費、鉄道、大気汚染防止、高齢者向けサービス、都市インフラなどに関する政策を矢継ぎ早に発表している。しかし、これを以て、中国が投資を牽引役とする力強い景気拡大路線に舵切りを行ったと判断するのは早計である。
◆この時期に政策が矢継ぎ早に発表されたのは、中国政府が景気下振れリスク軽減に配慮しつつ、構造改革に積極的に取り組んでいるとのメッセージを国内外に発することが主目的だと考えられる。短期的にもセンチメント改善による景気浮揚効果は期待できるが、短期間に巨額の資金投入を行うことは全く想定されていない。大和総研は、短期的な景気刺激策強化による固定資産投資の急増→無駄な投資と借金の急増→潜在的な不良債権額の急増、こそが避けるべきリスクシナリオと認識している。この点で、一連の政策が基本的には中長期的なもので、短期的な景気刺激を主眼に置いていないことをむしろプラスに評価している。ある程度の成長率確保を大前提に、経済のディレバレッジと構造改革を進めるという、李克強首相の基本路線は維持されているといえよう。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
米中貿易戦争、勝者は中国
伝家の宝刀・レアアース、輸出先の分散化、迂回輸出
2026年10月02日
-
中国政府が景気テコ入れ策を発表
再貸出限度額の増額、住宅ローンへの1%利子補給
2026年10月01日
-
中国経済見通し:不動産不況、脱却はまだ先
住宅完成後販売への移行は◎。一段と悪化する内需と堅調な外需
2026年09月24日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
2026年ジャクソンホール会議の注目点は?
ウォーシュ議長はインフレ抑止に対する姿勢を明確に打ち出すか
2026年08月20日
-
“TACO”指数で読む トランプ大統領の“TACO”化の兆し
市場と世論が映す政策転換のサイン
2026年08月13日
-
高市政権誕生後の長期金利をどうみるか
2035年に3.3~4.0%程度で、海外保有拡大で更なる上昇も
2026年08月12日
-
第230回日本経済予測
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年08月21日
-
GPIFガバナンス改革の功罪と課題解決の道
目先の運用見直しの可能性は低いが、硬直的運用への対応が課題
2026年08月13日
2026年ジャクソンホール会議の注目点は?
ウォーシュ議長はインフレ抑止に対する姿勢を明確に打ち出すか
2026年08月20日
“TACO”指数で読む トランプ大統領の“TACO”化の兆し
市場と世論が映す政策転換のサイン
2026年08月13日
高市政権誕生後の長期金利をどうみるか
2035年に3.3~4.0%程度で、海外保有拡大で更なる上昇も
2026年08月12日
第230回日本経済予測
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年08月21日
GPIFガバナンス改革の功罪と課題解決の道
目先の運用見直しの可能性は低いが、硬直的運用への対応が課題
2026年08月13日

