サマリー
◆国家統計局によると2013年4月~6月の中国の実質GDP成長率は前年同期比7.5%だった。2012年10月~12月の同7.9%から2013年1月~3月は同7.7%、そして4月~6月は同7.5%と、伸びは2四半期連続で鈍化した。1月~6月の7.6%成長に対する需要項目別寄与度は、最終消費支出3.4%ポイント、総資本形成4.1%ポイント、純輸出0.1%ポイントだった。
◆中国が構造改革を重視し、成長率低下を許容するのは、投資に過度に依存した経済発展パターンの限界が露呈する中、それを資金面で支えた地方政府融資平台(中国版第三セクター、2010年まで貸出残高が急増)やシャドーバンキングの残高が急増し、潜在的な不良債権の増加が懸念されるためである。景気浮揚策を実施し、短期的に高めの成長率を実現することは可能であるが、それによって期待収益率の低い固定資産投資や不動産投資・投機が助長されれば、潜在的な不良債権の増加懸念はますます高まってしまうことになる。この点で、無理をして高めの成長率を追求することは、むしろリスクを高めるだけである。
◆大和総研は、中国の2013年の実質GDP成長率予想を従来の8.0%から7.6%へ、2014年は7.5%から7.2%へ引き下げる。来年春の全人代における2014年の政府成長率目標は7.0%と、2012年、2013年の7.5%から引き下げられると想定している。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
米中首脳会談、余裕の中国と成果乏しい米国
トゥキディデスの罠、台湾問題、通商問題、イラン情勢
2026年05月18日
-
中国:自動車産業の内巻、国外では強みに
新エネルギー車(NEV)の急発展と自動車輸出の急増
2026年05月18日
-
中国:飲食業景気指数が過去最低に
内巻(破滅的な価格競争)の悪影響は中小型店に集中
2026年04月24日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
-
いまさら人には聞けない 大量保有報告(5%ルール)のQ&A 【改訂版】
2024年金商法等改正法(2026年5月1日適用開始)を反映
2026年04月03日
-
検討進むガバナンス・コード改訂:2月案と4月案の相違点は
「解釈指針」は原則と一体という記述は削除。現預金への注目を避ける修文。
2026年04月10日
-
企業が意識すべきCGコード改訂案のインプリケーション
「金融資産」「実物資産」がコードに入った意味
2026年04月16日
-
日本経済見通し(2026年4月)
中東情勢緊迫による景気下振れリスク上昇で4月利上げは見送りか
2026年04月21日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
いまさら人には聞けない 大量保有報告(5%ルール)のQ&A 【改訂版】
2024年金商法等改正法(2026年5月1日適用開始)を反映
2026年04月03日
検討進むガバナンス・コード改訂:2月案と4月案の相違点は
「解釈指針」は原則と一体という記述は削除。現預金への注目を避ける修文。
2026年04月10日
企業が意識すべきCGコード改訂案のインプリケーション
「金融資産」「実物資産」がコードに入った意味
2026年04月16日
日本経済見通し(2026年4月)
中東情勢緊迫による景気下振れリスク上昇で4月利上げは見送りか
2026年04月21日

