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中国初の家計資産調査が示す収入・資産格差

都市家計資産は平均値1,883万円、中央値は60万円

2012年06月05日

経済調査部 主席研究員 齋藤 尚登

サマリー

◆中国人民銀行と西南財経大学が共同設立した中国家計金融調査・研究センターが発表した「中国家計金融調査報告」によると、[1]都市と農村の資産格差(都市÷農村)は、平均値は10.2倍である一方、中央値では1.7倍にとどまる、[2]都市家計資産の平均値と中央値の格差(平均値÷中央値)は31.4倍にもなっており、都市富裕層への資産の集中度合いが著しいことが示される。上位10%の収入・資産が全体に占める割合をみると、家計収入は57.0%、金融資産は61.0%、非金融資産は88.7%、総資産は84.6%であり、収入・資産の分布は大きく歪んでいる。

◆格差縮小を目的とした税制改革の議論では、(1)所得税基礎控除額のさらなる引き上げ(免税となる所得層の拡大)と累進課税における最高税率の引き上げ(現行の最高税率は45%)、(2)上海市と重慶市でテスト導入されている高級住宅に対する不動産税の全国展開、などが取り沙汰されるが、より抜本的な改革として、相続税(遺産税)の導入なども検討されるべきであろう。

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