グロース市場改革の議論が2025年2月に最終局面入りへ

上場維持基準では時価総額と流通株式比率の引上げについて議論

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サマリー

◆東京証券取引所(東証)で2024年12月10日に「市場区分の見直しに関するフォローアップ会議」(フォローアップ会議)の第19回が開催された。今回は、(1)グロース市場における今後の対応、(2)今後のフォローアップ、について議論が行われた。

◆(1)では、グロース市場上場後の成長に向けたチャレンジを促進するために様々な議論が行われた。その中心は新規上場基準と上場維持基準の2つで、新規上場基準は定量基準を変更すべきという意見はなかったが、審査の在り方の見直しを求める声があった。一方で、上場維持基準では時価総額と流通株式比率の引上げが主に注目された。

◆後者の上場維持基準では、例えば上場後5年で時価総額50億円以上、上場後10年で100億円以上、流通株式比率は新規上場時点では現状どおり25%以上としつつ、3年目で35%以上、7年目に50%以上という具体的な意見が出された。フォローアップ会議のメンバーから東証に対して、次回の議論で上場維持基準における定量基準や上場審査の在り方について具体的なたたき台の作成依頼があった。

◆(2)では、今後の予定が示されたが、上述のグロース市場に関する具体的な方策については2025年2月頃に議論が行われることが示された。

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