東証フォローアップ会議で検討される今後の“タマ”

東証が今後起こしていきたい変化やアクションが問われる

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サマリー

◆東京証券取引所(東証)で「市場区分の見直しに関するフォローアップ会議」(フォローアップ会議)の第16回が行われた。(1)市場区分見直し後の状況と今後のフォローアップ、(2)企業行動規範の見直し、について議論が行われた。

◆(1)では上場維持基準に関する経過措置と企業価値向上に向けた取組みが主に議論された。経過措置の終了が迫る中で、東証と経過措置適用会社でコミュニケーションを密に取る必要性が強調された。最近増えている非公開化に関して東証の評価が問われ、東証は市場と向き合う会社が増えていることは良いことであるという姿勢を示した。

◆企業価値向上については、東証が今後起こしていきたい変化やアクションを市場関係者に向けて取りまとめることが提案された。「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」の上場会社の開示率が上昇する中で、開示していない会社に理由を問うことが求められた。スタンダード市場にはその在り方に対して多くの意見が出た。

◆(2)では、MBO(Management Buyout)や支配株主による完全子会社化について議論が行われた。これらの案件は増加しており、構造的な利益相反の問題が存在する。詳細な検討は次回以降のフォローアップ会議で行われる予定である。

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