2024年04月17日
サマリー
◆東京証券取引所で「市場区分の見直しに関するフォローアップ会議」(フォローアップ会議)の第15回が行われた。(1)「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」(「資本コストや株価を意識した経営」)に関する開示状況、(2)企業行動規範の見直し、(3)グロース市場の上場基準に係る検討について議論が行われた。
◆(1)「資本コストや株価を意識した経営」については、上場会社の開示率だけではなく、資本収益性・成長性とともに、市場がそれを評価しているのかをフォローアップしていくべきというメンバーの意見があった。3月決算会社のコーポレート・ガバナンス報告書がおおむね出そろう8月の状況を踏まえて、課題があれば追加策の検討がなされていく模様である。
◆(2)企業行動規範については、規範の内容のブラッシュアップに対してメンバーから幅広く意見が出されており、(3)グロース市場の上場基準では上場維持基準の見直しのみならず、グロース市場のコンセプトにまで議論が及んでおり、メンバーの意見は収斂していない。今後いっそうの議論が必要そうである。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
CGコードでの現預金保有の検証に対する上場会社の懸念
一見対立しているようだが、通底する投資家と会社側の意見
2025年11月07日
-
非上場株式の発行・流通を活性化する方策
「スタートアップ企業等への成長資金供給等に関する懇談会」が報告書を公表
2025年10月29日
-
親子上場などに関する開示議論の再開
不十分な開示状況に対して、開示項目の記載必須化に向けた議論も
2025年10月27日


