2015年02月20日
サマリー
◆世界の石油・天然ガスの関連企業の債券発行額は2000年に237億ドルであったものが、2014年には1,957億ドルまで増加した。特徴的なことは、このうち低格付け等債券の発行割合が上昇していることである。
◆低水準な原油価格が継続すると想定した場合、低格付け等債券については債務返済に疑義が生じる可能性があり、その保有者に影響が及ぶことになる。保有者は主には欧米の運用会社(証券会社、独立系運用会社、保険会社の子会社など)である。
◆注目される米国のシェール関連企業の低格付け等債券の発行額は2009年以降、大きく増加した。その保有者は主には欧米の運用会社(証券会社、独立系運用会社、保険会社の子会社など)である。
◆現状においてシェール関連企業の債券償還が顕著に増加し始めるのは2019年以降である。債券の償還という側面に限れば、シェール関連企業全体では足元よりも数年後の方が債務返済に関する影響が出る可能性がある。もっとも、個々の企業で状況が異なることについては留意が必要だろう。
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