2015年01月23日
サマリー
◆2014年9月末の国際与信残高は25兆4,442億ドルと前期差▲8,630億ドル(前期比▲3.3%)で3四半期ぶりの減少となった。
◆与信側(銀行側)から見ると、欧州の銀行、米銀、邦銀共に前期と比べて、与信残高を減少させている。2009年以降の傾向としては、欧州の銀行は与信を緩やかに減少、米銀は緩やかな増加、邦銀は明確に増加させている。与信残高の水準では邦銀は米銀に並ぶ水準にまで拡大した。
◆与信受入側から見て特徴的なことは、オフショアで与信が9四半期連続で増加していることである。オフショアの中で大きな割合を占めるケイマン諸島では多くの企業がタックスヘイブンとして法人登録のみ行っていることで知られる。
◆ケイマン諸島に法人登録をする企業の役員が実際に所在する国を見ると、中国と香港の企業が全体の8割を占める。同地域に向かった資金は中国企業が調達した可能性が高いのではないか。
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