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「量的・質的金融緩和」下の設備資金貸出の動向

設備資金貸出を金融政策のトランスミッション・メカニズムから検討

島津 洋隆

サマリー

◆本稿では、「量的・質的金融緩和」における設備資金貸出の動向について考察する。また、金融政策のトランスミッション・メカニズム(波及径路)が、我が国の現状の設備資金貸出にどのように作用しているかについても検討する。


◆設備資金貸出残高は2006年度以降、緩やかな増加基調にあり、2014年9月末時点では80.1兆円と、2013年度末比で1.5%増加している。2012年度以降、中小企業向けの寄与が大きくなっており、設備資金需要の幅が広がっている様子が窺える。


◆2012年末以降、貸出が「想定よりも強い」とされているが、その背景にある、①株価の上昇、②名目金利の低下、③期待インフレ率の上昇、④低い不良債権比率を検討した。これらを金融政策のトランスミッション・メカニズムの各チャンネルにあてはめれば、一部のチャンネルでは効果を捉えることができるが、そうではないチャンネルもある。


◆1990年代以降、設備資金新規貸出額の増減は、概ねキャッシュフローの増減に一期遅れていた。だが、ここ数年は同時的に増加を示している。


◆設備資金貸出の今後の動向をみる上での視点として、①金融政策の効果がさらに明確になるか、②企業財務の面から外部資金(借入)調達の活用が増加するか、③金融緩和が地方や中小企業における設備資金貸出の増加をもたらすかどうか、という点があげられる。

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