2012年11月05日
サマリー
◆バブル崩壊後、日本経済は成長が滞り、「失われた20年」と評されることも多い。その中でも、資本市場の停滞は目を覆うばかりである。資本市場の活性化の必要性については、幾度となく問題意識が提起されたにもかかわらず、いまだ抜本的な解決策は見つけ出せていない。
◆今回、大和総研金融調査部では、資本市場における「失われた20年」を振り返り、停滞要因の整理を試みた。本質的な問題点を洗い出し、今後、実効性のある活性化策を議論する際の土台とすることが目的である。
◆第3章5節では、かねて指摘されてきた、家計のリスク回避志向や、起業家精神の欠如など、資本市場への参加を阻んでいるとされる日本人の行動形態を探る。家計のリスク回避傾向の背景には、[1]期待収益率の低迷、[2]所得環境の悪化、[3]高齢化の進展、といった90年代以降の環境変化によるものと、[4]日本特有の富裕層の性質、[5]土地本位主義の発展、[6]終身雇用システムの存在、など長い時間をかけて形成されてきた社会構造における要因が指摘される。さらに、預貯金選好の背景として、[7]金融知識の欠如、あるいは[8]歴史的な政策誘導、の存在を指摘している。
◆さらに、ベンチャー活性化が図られない要因とも指摘される「アニマルスピリット」の欠如について、若干の考察を行った。
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