日本版米国型AWMビジネスモデルを創出するための条件

~投資銀行型と商業銀行型の比較~『大和総研調査季報』2026年秋季号(Vol.64)掲載

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サマリー

米国の大手金融機関では、バランスシートを使わない資本ライトなアセット・ウェルスマネジメント(AWM)部門の強さが、企業価値の差の要因となっている。その背景には米国国内の富裕層市場の拡大と、世帯の2.6%が金融資産の54%を占めるという金融資産の集中、そして2048年までに総額124兆ドル(うち相続人へ105兆ドル)が次世代へ移転するという資産承継がある。米国のAWMビジネスモデルは投資銀行型と商業銀行型に区分できる。前者は職域サービスとバンキング機能の強化を通じて見込み客を囲い込む。モルガン・スタンレーの銀行子会社は富裕層に特化した“WM専門銀行”として、使用資本を低く抑えた競争力の高いモデルを確立している。後者は預金口座の資金の流れを把握しながら、マス顧客を含む幅広い層を対象に将来の見込み客をグリップする。日本のメガバンクは商業銀行型を、大手総合証券会社は投資銀行型を目指している。日本は預金比率47%という資産構成を抱え、資産集中がなお進む局面にある。本稿は米国両モデルの比較を踏まえ、顧客基盤、CIO機能、キャプティブAM、PB機能、デジタル基盤の5要素から、日本版米国型AWMビジネスモデル創出の条件を探る。

大和総研調査季報 2026年秋季号Vol.64

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