2026年10月26日
サマリー
2018年に金融庁の有識者会議が公表した「地域金融の課題と競争のあり方」は、人口減少や資金需要の縮小を背景に、地域銀行の本業における競争持続性に課題を提起した。その後、地域銀行は経営統合やアライアンス等を通じて経営基盤を強化し、足元では貸出金残高の拡大や金利上昇による収益環境の改善を背景に、良好な決算が相次いでいる。
本稿では、2025年度の地域銀行95行のデータを用いて、有識者会議報告書の分析手法を踏まえて競争可能性を再試算した。その結果、地域銀行の収益環境が改善し、競争可能な地域は大幅に増加していることが確認された。一方、ストレステストでは、人口減少の影響は相対的に限定的であったのに対し、信用コストの増加や貸出利鞘の低下に対しては競争可能性が大きく低下する可能性が示された。
足元の経営環境の改善は地域銀行における構造的課題の解消を意味するものではなく、良好な外部環境に支えられている面が大きい。地域銀行には、非金利ビジネスの拡大や信用リスク管理の高度化、営業経費の削減等を通じた経営基盤の一段の強化が求められる。

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