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顕在化する地域銀行の“再編の芽”

『大和総研調査季報』 2019 年新春号(Vol.33)掲載

金融調査部 主席研究員 内野 逸勢

金融調査部 主任研究員 長内 智

サマリー

2018 年11 月の未来投資会議で、安倍首相は地域銀行の再編において独占禁止法の柔軟な適用方針に言及した。2019 年には地域銀行の“ 再編の芽” を顕在化させる可能性のある政治・経済イベントが多く、特に以下の5つが注目される。まず、金融庁組織改正1年目となることである。“ 金融育成庁” としての成果を積極的に追求していくと同時に、地域銀行のビジネスモデルの持続可能性を本格的に判断していくと想定される。次に、超低金利環境や国内経済の息切れリスクといった地域銀行の収益にマイナスの影響を与えるマクロ金融・経済の変化が挙げられる。3つ目に、消費税率の引き上げを契機として地方の中小・零細企業のキャッシュレス化の流れが促されるという“ キャッシュレス化元年”、4つ目に、金融デジタライゼーション戦略と金融業法の見直し、5つ目として、異業種企業による銀行業への参入の積極化—が挙げられよう。

再編への耐性を高めるためには、事業性評価、地域の顧客本位の業務運営という地域銀行の本源的付加価値の軸を組織的に強化していくと同時に、テクノロジーが引き起こす事業環境の変化に合わせてビジネスモデルを構造的に変化させていく“ 柔軟” な組織的対応が必要となろう。

大和総研調査季報 2019年4月春季号Vol.34

大和総研 調査本部が、その長年にわたる知識と経験の蓄積を結集し、経済、金融資本市場及びそれらを取り巻く制度を含め、的確な現状分析に基づき、将来展望を踏まえた政策提言を積極的に発信していくとのコンセプトのもと、2011年1月に創刊いたしました。

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