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金融当局が懸念する気候変動リスク

『大和総研調査季報』2020年新春号(Vol.37)掲載

金融調査部 主任研究員 太田 珠美

金融調査部 研究員 田中 大介

サマリー

気候変動が金融システムの不安定化を招くリスクの一つであるという認識が広がっている。各国の金融監督機関および中央銀行は、金融安定化の観点から、物理的リスク(熱波や干ばつ、洪水、暴風雨や海面の上昇など、気候に関連して発生するリスク)と移行リスク(低炭素社会に向かう調整の過程で発生するリスク)を評価する体制を構築し、金融監督に組み込むことを検討している。世界各国の金融監督機関および中央銀行は「気候変動リスクに係る金融当局ネットワーク」(NGFS)を設立し、国際的な連携を深めており、日本の金融庁や日本銀行もメンバーとして参加している。
先進的に取り組んでいる国では、監督先の金融機関に気候変動に関するストレステストを実施し始めている。現状日本では、気候変動を金融システム安定化のモニタリングや金融監督に組み込むといった、具体的な動きは見られないが、国際的な動向に対応していく過程で、例えば金融機関に気候変動リスクの測定や情報開示を求めていくことなどが考えられる。金融庁や日本銀行と金融機関が連携し、早期に気候変動への対応を検討し始めることが期待される。

大和総研調査季報 2020年10月秋季号Vol.40

大和総研 調査本部が、その長年にわたる知識と経験の蓄積を結集し、経済、金融資本市場及びそれらを取り巻く制度を含め、的確な現状分析に基づき、将来展望を踏まえた政策提言を積極的に発信していくとのコンセプトのもと、2011年1月に創刊いたしました。

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