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地方の環境施策は単にCO₂を減らせばよいのか

『大和総研調査季報』 2019 年夏季号(Vol.35)掲載

金融調査部 研究員 田中 大介

政策調査部 主任研究員 鈴木 裕

サマリー

本稿では、地方自治体による地球温暖化対策実行計画の策定状況等を踏まえつつ、都道府県別の環境効率の試算結果に基づき、気候変動問題への地方の向き合い方について検討を行った。

都道府県や市町村には地球温暖化対策に関する実行計画の策定が求められている。実行計画には、事務事業編と区域施策編の2種類があり、一部を除く市町村については、後者の策定は努力義務となっている。都道府県によって市町村の実行計画の策定率には差があり、区域施策編におけるこの差は顕著である。

経済・環境面から見た持続可能性を測る指標である環境効率を都道府県別に試算すると、2007 年から2015 年の間で向上が見られたのは26 県であった。加えて、実行計画(区域施策編)の削減目標年度が長期である、再生可能エネルギーの普及促進などの分野に注力した実行計画を策定している市町村を有する都道府県では、環境効率の向上が見られる。気候変動問題への地方の持続可能な向き合い方として、長期間の削減目標を設定すること、再生可能エネルギー分野に注力することが重要であると考えられる。

大和総研調査季報 2020年1月新春号Vol.37

大和総研 調査本部が、その長年にわたる知識と経験の蓄積を結集し、経済、金融資本市場及びそれらを取り巻く制度を含め、的確な現状分析に基づき、将来展望を踏まえた政策提言を積極的に発信していくとのコンセプトのもと、2011年1月に創刊いたしました。

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