2019年04月04日
サマリー
◆GLOBAL SUSTAINABLE INVESTMENT ALLIANCEから“2018 GLOBAL SUSTAINABLE INVESTMENT REVIEW”が公表された。2017年末時点(日本のみ2018年3月末時点)の世界全体のESG投資残高は31兆ドルで、前回の報告書(2015年末時点の数値)の23兆ドルから34%増加した。日本のESG投資残高は2.2兆ドルで、前回の報告書から360%増加している。
◆投資手法別の残高をみると、ネガティブ・スクリーニングが最も多く、次いでESGインテグレーションとなっている。サステナブル・テーマ投資の残高は、全体から見れば小さいものの、最も高い伸び率であった(前回報告書比で269%の増加)。
◆欧州において、ESG投資残高は増加している一方で、運用資産全体に占めるESG投資残高の比率は低下傾向にある。欧州委員会ではサステナブルファイナンスに関するルールについて、様々な議論が進行中であり、これら一連の動きがESG投資比率の低下に影響している可能性も考えられる。今後の欧州委員会の制度設計の動き、またそれを受けたEU域内の機関投資家・アセットオーナーの動向に注目したい。
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