2016年07月07日
サマリー
◆英国のEU離脱(Brexit)は国際金融規制における政策協調に影響を与える可能性がある。確かに、Brexit直後の各国の政策協調は足並みが揃っていたと見えたが、今後、G20主導の金融安定化理事会(FSB)の国際協調の枠組みを米国とともにリードする英国の国際協調への影響力が薄れれば、その影響は大きいと考えられる。
◆2016年のFSBの3つの優先事項の中に、「新たに顕在化している金融システムの不安定化リスク」として、主に気候関連財務リスクが挙げられている。同財務リスクを評価可能な開示制度の確立が当面の目標ではあるものの課題は多い。
◆FSBの優先事項の高いコンベンショナルなリスクとしては、グローバルな資本フローにおいて市場型金融の中心を担うアセットマネジメントとシャドーバンキングの規制がある。規制を過度に強化すれば流動性が減退する影響があり、FSBの規制度合いの調整は難しくその有効性が試されている。
◆このように金融システムの不安定化リスクが深化および多様化する中、国際金融規制改革においては、Brexitの影響を最小限に抑えるために、これまで以上にG20の結束の強化、FSB主導での国際協調が求められよう。
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