2019年04月11日
サマリー
株式バブル崩壊とともに始まった「平成」時代は、日本株の投資リターンに年金基金等の機関投資家が不満を持ち続けた時期でもある。日本株への不満は、上場企業のガバナンスへの不信感を強くし、年金基金は投資先企業の経営をチェックすることに強い動機を持つようになった。
年金基金から積立金運用を受託する運用機関は、顧客である年金基金からの要望に応える中で、日本株に対する議決権を適正行使するとともに、その結果を開示するようになっていった。開示内容の拡充は急速に進み、集計開示から個別議案開示、さらには今後、賛否の理由開示も求められるかもしれない。
運用受託機関に議決権の適正行使を求めたことによって、アクティビスト・ファンドによる上場企業への働きかけに運用受託機関が賛同する例も見られるようになっている。また、一連のコーポレート・ガバナンス改革でESGへの関心が喚起されたことによって、運用受託機関によるESG投資への取り組みが進んでいる。
拡充された開示情報が期待通りに利用されているか、疑わしいところもあり、今後も続くコーポレート・ガバナンス改革の中で検証が必要ではないか。

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